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不動産賃貸業などのキャピタルインキュベータ(呉市苗代町、寺西隆範社長)は、原爆ドームに近い中区大手町1―4―27の4階建てビルを取得し、同所2階に複数の飲食店が営業するフードコート形式の店舗「大手町屋台おりづる横町」を2月16日に開いた。3月1日には3〜4階でホテルもオープンする。
オフィス街でありながら世界遺産を訪れるインバウンドの需要も見込めるため、さまざまな料理を提供できるように考案した。自社経営の「酒とおつまみ おりづる」ほか、ステーキ丼や鉄板焼きを提供する「花子」、ラーメンやつけめんの「広島麺倶楽部」、すき焼きの「すきやき石丸」が出店する。全体の店舗面積は120平方㍍で、席数40席。
話題のお店を取材!
これまで扱っていたブランド鶏の安定調達が難しくなったことから、昨年12月25日に店名変更するなどリニューアルした。県内で珍しい希少なブランド鶏「高坂鶏」を提供する。
「『とにかくお客さまが感動する焼き鳥を』という思いから、名だたる店が扱う高坂鶏を使いたいと生産者さまと交渉。関西の名店焼鳥谷口(尼崎市)で1カ月半研修し技術を学ぶなど、熱意を伝えようやく実現しました。世界一の鶏とも称される桁違いのうま味と食感をぜひ楽しんでほしい」
京都の京丹波町から直送されてくる新鮮な鶏を使用。長期の熟成によって肉質がいっそう軟らかく、脂は滑らかになりコクが増すという。現在は予約限定で、午後6時スタートのおまかせコース(税込1万2000円)のみを受け付けている。
「本気で仕事をしている方たちに、本気で指導していただいた経験は私の宝です。人生の転機となりました。このご恩を常に忘れず、上を見て進んでいきたい」
記者が注目する旬の話題
何もなかったが突然、ビッグバンによって宇宙が生まれたという。人知の及ばない領域のことに思えるが、ビジネス界では無から有を生み出す「ゼロイチ」能力が求められているという。
ふりかけ〝ゆかり〟でおなじみの三島食品(中区南吉島)で40年のサラリーマン生活を経験。1月7日付で新会社「ENvision」(中区のひろしまハイビル21内)を立ち上げた社長の佐伯俊彦さん(58)は「無から有」を経営理念に掲げる。
何もなくはない。サラリーマン時代は製造を皮切りに営業、企画開発、マーケティングと多岐にわたる分野で経験を積んだ。たくさんのものを見て、考え、先駆的な発想で「価値創造の追求」を大切にしてきた。広報畑が長く、異業種企業の広報担当者らで勉強会をつくったほか、地元の小学校では未来から逆算して自分の歩むべき道を考える総合学習「探求」の講師を受け持つなど枠を飛び出し、自ら仕事の幅を広げ、深掘りしてきた。
新会社は商品開発と販売促進、企業マッチングによる価値創造と販売促進、市場開発などを主要事業に据える。時代や市場の変化に沿って、さまざまに浮上する問題と向き合い、解決へ促す伴走型で成果へつなげていく。時代を捉えるアンテナ、洞察力、創造力が決め手になる。
サラリーマン時代に辞めようと思ったことが二度あったと振り返る。
「最初は23歳の時。東京勤務となり広島にはないものに触れ、憧れから衝動的に独立したいと母に相談。しかし、焦るな、先は長い、もっと見聞を広めてからでも遅くないと諭されて思いとどまった。その次は、福岡の関連会社で総菜店事業に従事したとき。実質的な経営を任されたものの赤字を出し、あえなく撤退。責任を取るかたちで辞める覚悟だったが、先輩らに引き留められ、踏みとどまることができた。それから広報担当を17年。社内外から信頼してもらえる広報の行動指針を確立し実践すべく心血を注いだ」
心に届く。共感がある。期待を上回る。そうして人は感動し、行動する。それを広報活動から学んだ。
広島生まれの広島育ち。広島を元気にするという強い願いがあり、新会社で実現させたいと動き出した。街歩きをしながら紙屋町シャレオの活性化を考えるようになり、早速、広島市の担当部署に企画提案をぶつけた。
その骨子は、
「日本のアニメ文化が欧米など海外で人気を集め、日本を好きになるきっかけになっている。インバウンドで4000万人を突破し過去最高を記録。巨大マーケットを生むアニメ文化を生かさない手はない。〝コスプレに聖地巡礼〟は地方に足を運んでくれる流れを生み出した。シャレオ西通りをコスプレイヤーが集まるサブカルチャー通りにすることで旧市民球場のゲートパークとのシナジーも期待できる。併せて書道や茶道など日本文化を体験できる教室を並走させる〝二刀流〟カルチャーストリートを描く。国内外から多くのアニメファンを呼び込めば、彼らがインフルエンサーとなって情報発信し、好循環を生み出せるのではないか」
まさに価値の創造。魅力的なキラーコンテンツで「ゼロイチ」を創り出す。街は初めに物語があり、人が集まり、にぎわいを生む循環という。