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こぼれ話

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のぞき込みたくなる

 通り掛かりに、キャンバスに向かう人が居ると、つい、のぞき込みたくなる。
 古代には洞窟の壁に動物などの絵を描いた人がいたと、テレビ番組や書籍で壁画の魅力を取り上げており、絵を描くのは人の本能かと思うほどだが、近年なぜか、急速に美術離れが進んでいるという。
 このままでは危ないと広島の画材販売店が立ち上がり、8月18、19日に中区紙屋町の地下街シャレオで「アートフェスティバル広島」を開いた。ピカソ画房やガレリア・レイノ、安芸美材、ウエダ画房など6社が共催。美術系の大学も協力した。世界中のメーカーの画材や筆をそろえ、ワークショップやライブペインティングなどを実施。ガレリア・レイノの富田昭生社長(72)は、
「地下街の真ん中で、8人が同時にそれぞれの大型アート制作に奮闘する様子に、通行人は思わず、のぞき込む。スタッフが休む間もないほど大勢の人でにぎわった。1日10数万人という通行人の目を引きつけられた効果は大きい」
 学校の美術の授業が減り、さらにパソコン、スマホなどの影響なのか、絵を描く時間が激減。このまま子どもの美術離れが進むと画材販売店は立ちゆかない。同社は4月から学校向けに「アートリバイバルキャンペーン」をスタート。富田社長の娘が通う高校に画材を寄贈した。7月13日には、不動産業のスカイクリエーションと山陰合同銀行の教育機関寄贈型私募債を使った社会貢献事業に協力。
「スカイクリエーションの蒲原陽平社長が、高校時代の学級担任だった恩師の転勤先である県立竹原高に画材一式を寄贈された。当社はその画材を納入したが、豪雨の影響で当日のワークショップは延期に。9月になって改めて実施し、絵の楽しさ、素晴らしさを伝えられた」
 中区上幟町への移転1周年を記念し、12月までウインドーギャラリーを無料開放。個人やグループが1週間単位で作品展示でき、販売も可能。県立美術館に近い立地を生かし、通行人ののぞき見や立ち寄り効果を狙う。絵を描いても、見せる場所や売る機会にはなかなか恵まれない。絵を描く−売れる−触発されて描く。絵の好循環をつくりたい考えだ。
 2010年まで約40年間、中区本通で叔父と叔母が営んでいた画廊「ギャラリートミタ」は、年内に上幟町の本店近隣で再オープンを予定。4月に叔母が亡くなり、富田社長の夫人が遺志を引き継ぐ。古美術商の資格を取得しており、広島の絵画の流通促進を目的に、オークションや交換会なども検討中という。
「地元作家の絵が売れるよう、どしどし展覧会を企画。1942年の創業から80年近くにわたり、美術に携わる人々と共に歩むことのできた感謝を込め、少しでも美術振興に役立てば、うれしい。次代へ美術文化を伝えていくことが使命と受け止めている」
 画材販売ほか、アスクル代理店やホテル運営、飲食店経営に進出するなど、好きなことをやってきた。向こう見ずな性分でノウハウもなく体当たり。失敗もあったが、アスクル代理店では全国7位に。原点回帰で、これらの事業は売却。今、作家自ら作品の魅力を語る「アートフェア」の広島開催を夢に描く。

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