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こぼれ話

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障子を開けてみよ

 悪魔にひれ伏してでも、手を組む。官房長官や自民党幹事長などを歴任し、1月26日死去した元衆議院議員の野中広務氏は当時、「悪魔」と呼んでいた自由党の小沢一郎氏と連立協議を進めており、さらに公明党も巻き込み、1999年10月に自自公連立政権が発足。本当にひれ伏したか定かでないが、政敵であろうと手を組む政界のすごさを垣間見せた。
 世界では、激しくののしり合っていた米朝トップの会談が実現。両国ほか、日本、中国、韓国などの周辺国が国益を懸け、しのぎを削る交渉がどう展開されるだろうか。
 産業界では、昨日までの敵同士が手を組むケースの枚挙にいとまがない。マツダとトヨタが資本提携。大きなニュースだが、さほどの驚きはなかった。勝ち残りを懸け、虎視眈々と互いにメリットを探っていたのだろう。
 こんな話もある。今年度のひろしまフラワーフェスティバルでパレードを終えた「マツダロードスター」と「トヨタ86」の各30台が、一堂に集まるイベントがあった。併せてメーカーから開発責任者が参加し、スポーツカーの魅力や車造りを熱く語った。トヨタディーラーの広島トヨペットが主催し、中区東千田町の施設「CLiP(クリップ)広島」を会場に提供。「クルマを売らない」というコンセプトの施設だが、トヨタ系の〝聖域〟にマツダ車が乗り入れたことに触れ、古谷英明社長は、
「従来の店舗ではタブー。CLiPはメーカーの枠にとらわれることなく、ランボルギーニの新車発表会の会場に使ってもらったこともある。オープンから1年半。ここでやりたかったこと、ここでしかできないことの1つを実現できた。慣習や常識を打ち砕いていかなければならない」
 外観こそディーラーのようだが、トヨペットの看板はない。2階にカフェもある。週末を中心に音楽などのイベントを開き、来場者数は5万人を達成した。施設統括者の石川裕利さんは、
「車の営業で接点のなかった方々との出会いがある。ここで知り合った手芸作家やリンゴ農家の方などに、催事で協力していただくなど、新たな可能性も見えてきた」
 専用アプリを配信。来場ポイントを付け、たまるとカフェのドリンクや、営業店舗でオイル交換の代金などに充てられるようにする。
 100年に1度と言われる変革期を迎える自動車業界の現状が背景にある。電気自動車などの動力の多様化、自動運転、IoT化、カーシェアリングの普及など、その影響はメーカーや部品製造だけではなく、販売店にも及ぶ。変化の波に飲み込まれるわけにはいかない。古谷社長は、
「自動車という軸を変えるつもりはないが、未来永劫、車だけを販売しなければならないとは思っていない。車離れなどが言われる中でも、社員に夢を持たせたい。16年から始めたモータースポーツ活動もその一環。垣根を取っ払って新しい領域に挑戦していこうと、社員と語り合っている。これらの取り組みがわが町・広島をもっと元気にできると信じている。トヨタグループを創業した豊田佐吉の『障子を開けてみよ、外は広いぞ』という言葉が、ずしりと心に響く。スピード感を持ってチャレンジしたい」

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