広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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広島県 カキ殻底質改善活用で実証試験
ガイドライン策定、海砂採取跡地でも試験施工へ

広島県は2024年度から新たに、肥料や飼料向け加工量が減少するなど需要が低迷しているカキ殻の有効活用対策事業を行う。カキ養殖業者らが中心となってカキ殻を使った海の底質改善ができるよう実証試験に取り組み、海域へのカキ殻の投入方法などのガイドラインを策定する。昭和30年代から平成10(1998)年まで行われた海砂採取跡地も対象に、カキ殻投入による水深のかさ上げでの漁場環境改善の試験施工を計画。施工方法、調査手法、費用を検討する。 カキ殻による底質改善は、文献や実証試験を基に、粉砕方法や粉砕サイズ、乾燥、投入方法などをガイドラインとして策定。カキ養殖業者が中心となり、カキ筏いかだやカキ棚下などの海域への投入を見込む。海砂採取は1998年までに、許可分だけで約1.6億立方㍍が採取され、水深が10〜40㍍深くなっている。竹原沖の海砂採取跡地にカキ殻を投入してかさ上げし海藻の繁茂を促し、エサの増加、有機汚濁・貧酸素の克服など漁場環境の改善を見込む。    

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話題のお店を取材!
会員制サロン 懐 / 上田 笑歌 女将

日本料理店「馳走啐啄一十(ちそう そったくいと)」(中区富士見町)の離れ兼会員制サロンとして昨年10月末にオープンした。2024年3月末までの期間は、ビジター利用も受け付けている。
「おかげさまで本店は『食べログ』の総合ランキングで、全国約86万件中34位(2月26日時点)に。ご利用者さまのプライバシーを大切にしたいと考え、あえてビルの屋上に空間を作り込み、静かで穏やかなひとときを過ごせる大人の隠れ家に仕上げました。木を基調とした和の空間は京都をイメージ。心身の疲れを癒やし、ゆとりある時間を過ごしてもらいたい」
 料金はドリンク、サービス代全て込みで1万1000円。高品質なワインや日本酒、ウイスキー、焼酎のほか、豆からひくコーヒーや旬のフルーツなどを提供する。
「会議や打ち合わせで使いたい方、仕出しを使っての宴席など、ご要望に応じて柔軟に対応いたします。『懐(かい)』には、懐かしく、慣れ親しまれる店にしていきたいという思いを込めました」

INFORMATION
  • ◆住所:中区堀川町1-9 ライオンビル屋上
  • ◆電話:090-6847-4162(要連絡)
  • ◆席数:6席
  • ◆営業時間:午後8時半〜
  • ◆定休日:日曜・祝日
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経営者が語るスポーツ「愛」
アスカネット / 功野 顕也 専務

小学生の頃サッカーをしていたこともあり、昔からのサンフレファン。当社がスポンサーをさせていただくようになったことや、勉強会を通じて知り合い仲良くさせていただいている仙田社長が新スタジアム建設などに向け奔走される姿を見ていたことも手伝って、一層熱心に応援するようになった。
 月に1度は家族とホーム戦に、シーズンに1度はアウェーにも出張る。選手一人一人が魅力的だが、中でも広島一筋でチームを引っ張り続ける青山敏弘選手は別格。ファンや練習に対する真面目な姿勢に頭が下がる。末っ子と観戦した一昨年のルヴァン杯決勝での一幕は忘れられない。青山は出場機会には恵まれなかったが、ハーフタイムにピッチで手を上げるようなしぐさでサポーターを鼓舞。この瞬間から会場の空気ががらりと変わった。先制されたものの、見事に逆転し、悲願の初優勝を果たした。
 ユースの成長を追いかけるのも楽しみだ。中でも昨年9月にプロに上がった中島洋太朗選手に注目。サンフレでもプレーした中島浩司さんの次男で、ハートが強く、高校生離れした技術や視野の広さを持っている。次世代を引っ張る存在になると思う。
 新スタジアム元年の今季はスキッベ監督の3年目に入り、チームが成熟。湘南の大橋など良い選手も加入した。前線から動いてボールを取りに行く攻撃的なスタイルを貫いて優勝を実現し、サッカーの面白さをより多くの人に伝えてもらいたい。

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記者が注目する旬の話題
脇役戦略で好調

常識をひっくり返すと、時にとんでもないチャンスが訪れる。三島食品(中区)は風味のいい赤シソを使う主力商品「ゆかり」がヒット。10年ほど前から醸成してきた〝脇役戦略〟を一段と加速し、3期続けて過去最高売り上げを更新。今期も増収を目指す。
 ふりかけでは後発メーカーながら創業者の三島哲男さんの口癖でもあった「良い商品を良い売り方」に徹し、全国ブランドへと成長した。温かいご飯にふりかける役割だけでなく、調味料としての出番に着目。肉や魚をはじめ取引先のさまざまな食材や商品に寄り添う〝脇役〟と名付けた販売戦略を展開している。
 米の消費量は下降線をたどるが、ゆかりの売り上げは上昇。量販店や大手食品メーカーで扱う、いわば〝主役〟の販売を押し上げ、結果的に脇役も潤う好循環が生まれているという。末貞操社長は、
「十数年前に店頭で関連商品を一緒に陳列するクロスMDを展開したところ肝心のゆかりは目標を下回ったが、タコは8倍、長芋は10倍売れたという。ゆかりを売ろうとしたから落胆したかもしれないが考え方を変えれば大成功。例えば、タンパク質の摂取が望ましい高齢者に、ゆかりの風味を添えると食事が進むようになる。赤シソの力が役に立つ。ここに着眼すると可能性は大きく広がってくる」
 ゆかり味のパン粉をまぶした半生チキンカツをイズミで1年以上販売し「これはいける」と手応えを得た。脇役戦略を実現する「メイン食材販売支援プログラム」を1年前に始動し、社長直属の専任として営業本部広域マネージャーの吉本英治さんを抜てき。ゆかりのパッケージに見立てたコスチュームをまとい、提案の相乗効果を導き出す空気を演出する。〝赤しそ生活〟が目を引くのぼりのほか、ゆかりの紫に染めた販促一式を無料で貸し出す。ユニークで何だかおもしろそう、俺も私もやってみたいと思わせる企業風土が戦略を引っ張った。
 二代目の三島豊会長は「会社に関係することなら勤務中でも自由にやっていい」という〝B面活動〟を提案。その精神を末貞社長が引き継ぐ。
「当社では変化を起こす人を〝変人〟、奇跡を起こす人を〝奇人〟と呼ぶ。アイデアを湧き立たせ、語り合い、周りも巻き込んで智の連鎖が起こる職場が理想だと思う。何事も本人のやる気次第。脇役戦略は、まず取引先の意欲を引き出し、息の合ったタッグを組んでこそ成果が出る」
 2月に幕張メッセであったスーパーマーケット・トレードショーで支援プログラムを初披露し、反響があったという。原料素材の赤シソは20年以上、独自に品質改良などの研究を重ね、一方で「商品は売るな、食生活習慣を売れ」と大号令を掛ける。綿密に計算した縦糸に、楽しんで働く横糸をうまく織り成し、好業績の原動力とした。
「人は往々にして言うこととやることが違うことがある。有機がいいからと価格が高くゆがんだ野菜を常に買い求めるだろうか。消費行動は正論ではなく実論に則している。見間違えてはならない。B面活動で楽しみ、面白がって仕事に取り組む。思いがけないユニークな発想は、生き生きとした心から生まれてくるのではないでしょうか」
 ゆかり3姉妹にひろし、かつお、鮭ひろしと続き、1月にしげきが加わった。SNSで認知度を高め、ひろしは原料となる広島菜の生産を引き上げているという。

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